外国人労働者の定着率UPには、面接で〇〇を伝えること

「採用した外国人労働者に長く勤務してもらい、企業に定着して欲しい。」

 

このような想いから、多くの企業様が下記のように様々な工夫をされています。

 

・好条件の提示

・外国人労働者受け入れ体制の整備

・入社後の細やかなカウンセリング

・スキルアップのサポート

 

しかし、それでも外国人労働者の定着を実現できず、離職に悩まれている企業様は少なくありません。

 

そこで、今回のコラムは「外国人労働者の定着率UPには、面接で〇〇を伝えること」というテーマでお送りします。

 

〇〇とは一体何かというと、「キャリアパス」です。

 

面接時にキャリアパスを伝えると、外国人労働者が長く働いてくれるようになり、企業定着につながりやすくなるのです。

 

これは、「外国人労働者の離職を防ぎ、企業への定着率を高めたい企業様」はもちろん、「初めての外国人労働者の採用を検討している企業様」にも有効な方法です。

 

コラム内では、キャリアパスの提示が定着率UPにつながる理由に加え、効果的なキャリアパスの提示方法までご紹介しております。

 

特に、中小企業様には相性の良い方法ですので、ぜひ最後までお読みいただき、今後の採用・雇用継続にお役立てください。

 

 

定着率UPのカギは「キャリアパスの提示」

外国人労働者の企業への定着率をUPさせるためは、面接時にこそキャリアパスの提示をしましょう。

 

総務省の調査によると、外国人労働者が感じている日本企業への不満の第1位には「キャリアパスの不明確さ」が挙がっているからです。(参照元:令和元年6月「高度外国人材の受入れに関する政策評価書」

 

「キャリアパス」については、面接時ではなく、入社後に説明をするものとお考えの企業様も多いです。

 

しかし、入社後に、外国人労働者がイメージしているキャリアプランとミスマッチがあると、「イメージと違う。」と、モチベーションが低下。最悪の場合、早期離職につながってしまう可能性もあります。

 

そのため、面接の段階で

 

・どのようなポスト、出世コースがあるのか

・どれくらいのスキルが身に付けば昇進、昇給するのか

 

といった、キャリアアップへの道筋をきちんと伝えておくことが、非常に重要なのです。

 

併せて、外国人労働者のイメージしているキャリアプランについても聞き、意向に添えるのかどうかも伝えられるとミスマッチは防げますね。

 

なお、外国人労働者にキャリアパスを提示する際には、

 

・1年後に身に付くと予想されるスキル

・3年後に就く見込みのポスト、及び給与額

 

といった、1~5年先くらいの成長予想や、会社として期待していることも合わせて伝えましょう。

 

これによって、外国人労働者は自分が企業で成長していく姿をよりイメージしやすくなりますし、会社の期待に応えたいと前向きな気持ちにもなれます。

 

 

「キャリアパスの提示」で、企業への定着が期待できる3つの理由

では、一体どうして、キャリアパスを提示するだけで、外国人労働者の企業への定着率UPが期待できるのでしょうか?

 

それには、3つの理由があります。

 

理由1:高いモチベーションを持続できるようになるから

理由2:入社後の困難に立ち向かえるようになるから

理由3:外的要因に影響されにくくなるから

 

一つ一つ、解説していきます。

 

 

理由1:高いモチベーションを持続できるようになるから

 

面接に来る外国人労働者の多くは意欲的なので、キャリアパスを提示しなくても、モチベーションの高い方を採用することが可能です。

 

しかし、面接時にキャリアパスを提示すれば、自分が数年後にどれくらい稼いでいて、どのようなポジションで活躍しているのか具体的に描けるので、モチベーションをさらに高めることができるのです。

 

さらに、外国人労働者の中で、「この企業に入社したい」という目先の目標から、「この企業で成長したい」といった長期的な目標に変わるため、モチベーションが持続しやすくなるのもポイントです。

 

 

理由2:入社後の困難に立ち向かえるようになるから

 

外国人労働者が最もストレスを感じやすいのは、入社初期です。

 

業務に対してはもちろん、慣れない日本語や日本文化にもストレスを感じるので、心が不安定になる外国人労働者も一定数います。

 

そのため、ちょっとした失敗で自信を無くし、最悪の場合、早期離職になってしまう場合があるのです。

 

しかし、面接時に具体的なキャリアパスを提示しておけば、離職を防げる可能性が高まります。

 

なぜなら、困難にぶつかった時でも、少し先の未来で活躍している自分の姿をイメージできるので、「うまくいかないのは最初だけだ。」と、踏ん張りが効くようになるからです。

 

このように、キャリアパスの提示は、入社初期の外国人労働者の自信喪失や就業意欲低下を防ぐことができます。そのため、早期離職を回避し、企業への定着につながる可能性が高まるのです。

 

 

理由3:外的要因に影響されにくくなるから

 

「キャリアパスの提示」によって、企業では対応しきれない、様々な外的要因からの影響を防ぐことも可能です。

 

例えば、円安と物価高です。

 

2022年頃から、日本の円は、ドルをはじめとした全世界の通貨に対して、急に円安傾向となりました。

1ドル115円くらいで推移していた為替が、一時は152円まで上がり、2023年を経た2024年現在でも、140円~150円と円安傾向が続いています。

 

円安になると、日本円で給与をもらっている外国人労働者の給与は相対的に減ってしまいます。

 

ここへ物価高も加わるため、生活費が圧迫され、さらに給与が目減りしてしまうのです。

 

そのため、「稼ぐこと」を一番の目的にしている外国人労働者は、モチベーションが一気に低下。最悪の場合、帰国や他国での就労のために、離職をする可能性も出てきます。

 

実際に、円安と物価高によって、日本で働くことに不安を覚えているベトナム人のニュースもありました。

 

しかし、面接時にキャリアパスを提示しておけば、外国人労働者の働く目的が、目先の給与だけにとらわれることなく、スキルアップや昇進にまで広がります。

 

そのため、上記のような外的要因がある場合にも、モチベーションの急降下をある程度防ぐことができ、勤務を続けてもらいやすくなるのです。

 

「稼ぎたい」という外国人労働者は意欲的に見え、実際にとてもよく働きます。しかし、お金だけが目的だと、この先モチベーションが続かない事態も出てくるでしょう。

 

そうならないためにも、面接時に具体的にキャリアパスを提示し、長く勤めることで得られるメリットを感じてもらうことをおすすめします。

 

 

中小企業こそ「キャリアパス」を提示すべき理由とは?

「面接時でのキャリアパスの提示」は、中小企業様にこそ、取り入れていただきたい方法です。

 

なぜなら、中小企業が提示するキャリアパスは、外国人労働者にとって非常に魅力的だからです。

 

中小企業の魅力は、任される仕事の範囲が広く、早くステップアップができる点です。

また、大企業のように社内に多くの外国人労働者がいない分、出世のチャンスが巡ってきやすい点も魅力です。

 

そのため、同じ3年でも、中小企業で勤務をすれば、大企業より多くのスキルが身に付き、高いポジションを得られる可能性があるのです。

 

弊社では、候補の外国人労働者に対して、上記のような中小企業で働くことの魅力を伝え、モチベーションの高い状態で面接に臨んでもらいます。

 

しかし、弊社から伝えるよりも、面接の場で、企業様から直接魅力を伝えていただく方が、外国人労働者の就労意欲はグッと高まります。

 

ぜひ、面接に来た外国人労働者に対して、数年後にどのような成長を遂げることができるのか、具体的なキャリアパスを提示し、モチベーションを高めることで、企業への定着につなげてください。

 

なお、弊社では多言語(外国語)スタッフが面接に同席し、外国人労働者の母国語で説明をすることも可能です。

 

外国人労働者への説明にご不安がある企業様は、ぜひ、弊社にご相談いただければと思います。

 

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

 

面接時に、外国人労働者に対して「キャリアパス」を提示する。

 

これだけで、外国人労働者のモチベーションは高まり、企業様で長期的に働く自分の姿を想像できるようになるので、定着につながりやすくなります。

 

10分ほどの説明で、企業への定着率がUPする可能性が高まるのですから、やって損はありません。

ぜひ、貴社の面接に取り入れてみてください。

 

今回のコラムが、貴社の外国人採用・雇用継続のお役に立てれば幸いです

 

弊社では外国人の採用から就労後のサポートまで、経験豊富なメンバーが貴社の課題を解決いたします。お困りのことがございましたら、ぜひ下記よりお問い合わせください。

 

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