外国人労働者が離職する4つの原因とは?定着するための7つのポイントを紹介!

人手不足を背景に、外国人を採用する企業は増加しています。一方で、外国人の早期離職は人事担当者にとって頭の痛い問題です。「外国人を採用しても、すぐに辞めてしまって定着しない……」とお悩みの人事担当者の方も多いのではないでしょうか。

この記事では、外国人労働者が離職する4つの原因と定着するための7つのポイントを紹介します。

定着するためのポイントは、年間1,000名以上の外国人採用をサポートしている弊社の社員が、実際に企業の支援を行う中でアドバイスしているものです。

採用した外国人労働者に長く働いて欲しいとお考えの人事担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

外国人労働者の離職率はどれくらい?

まずは、外国人労働者の現状の離職率を確認しておきましょう。

厚生労働省の新型コロナウイルス感染症禍における外国人雇用の状況について(現状)によると、半期ごとの外国人労働者の離職率は14%と報告されています。

一方、日本国内全体(外国人含む)の離職率は8.5%です。外国人労働者の離職率の高さが浮き彫りになっており、企業には離職を防ぐ対策が求められています。

 

外国人労働者が離職する4つの原因

では、外国人の離職にはどんな原因があるのでしょうか。主となる4つの原因を見ていきましょう。

 

上司のマネジメントや指導に不満がある

上司のマネジメントや指導への不満は、4割を超える外国人労働者が離職の原因になったと回答しています。外国人労働者は日本人上司に対して、「仕事の範囲を明確にしてくれない」「困った時にサポートしてくれない」「定期的に話を聞いてくれない」などの不満を抱えています。

また、日本人特有の長時間働く人を評価する傾向も、外国人にとっては理解し難いものです。労働時間ではなく成果によって公平に評価されなければ、不満が募って離職につながりやすくなるでしょう。

 

業務内容が合わない

業務内容が合わないことも、離職の原因の一つに挙げられます。就労前にイメージしていた業務と実際の業務内容のギャップは、多くの外国人労働者にとって不満を感じやすいものです。特に、スキルを持った外国人労働者にとって、業務で自分のスキルを活かすことができない状況は離職を決意させる可能性を高めます。

面談の段階で丁寧にコミュニケーションをとり、業務内容をすり合わせておくことが大切です。

 

給与の安さ・残業代の未払い

給与の安さや残業代の未払いも離職につながりやすい原因です。母国より高い水準の給与を求めて、日本で就労する外国人労働者も多く見受けられます。特に、同じ業務内容にも関わらず、外国人労働者と日本人労働者で給与に格差がある状況では、モチベーションが下がってしまうでしょう。

また、日本企業に多いサービス残業は、外国人労働者にとって理解に苦しむ文化です。残業代の未払いによって、せっかく採用した外国人労働者を逃がさないようにしてください。

 

職場の人間関係に対する不満

職場の人間関係に対する不満は日本人でも退職理由の上位に入ります。外国人労働者にとっても、離職につながる原因の一つです。

職場のマイノリティである外国人労働者は、孤独感を感じやすい傾向にあります。日本独特の企業文化や雰囲気を持つ職場になかなか馴染むことができず、離職してしまう外国人労働者も多く見受けられます。

次の章で、これらの離職原因を取り除く7つのポイントを、わかりやすく解説していきます。

 

外国人労働者を職場に定着させる7つのポイント

ここからは、外国人採用のサポート経験が豊富な弊社が提案する、外国人労働者を職場に定着させる7つのポイントをご紹介します。

 

上司による受け入れ体制の強化

外国人労働者の受け入れを行う際は、上司や管理職によるサポート体制づくりが重要です。特に、外国人労働者に慣れていない企業は、どのように外国人労働者を指導するべきかわからないことも多いでしょう。上司だけでなく、外国人を指導する立場の社員に対しても、研修などで事前に教育を徹底することが求められます。

また、外国人労働者と定期的な面談を行い、悩みや不満を聞くことも効果的です。さらに、自社や日本の文化・慣習を丁寧に説明することで、文化の違いによる誤解やすれ違いを防ぐことができるでしょう。

 

先輩社員のサポート

外国人労働者の定着には、先輩社員のサポートも重要です。気軽に質問ができる先輩の教育係が外国人労働者にとっては、心強い存在です。業務開始の初日から一緒に行動するようにすれば、安心して仕事ができるでしょう。

円滑なコミュニケーションのため、同じ言語が話せる従業員を教育係として選定することをお勧めします。

 

職場のコミュニケーションの活性化

外国人労働者は職場ではマイノリティになるため、孤立してしまうケースがあります。同僚とのコミュニケーションを取る機会を積極的に設けることが大切です。

たとえば、ランチタイムで従業員同士の交流の場を設けたり、懇親会などで雑談の機会を設けることで、職場との一体感を感じやすくなります。

事前に外国人労働者の母国の慣習や文化を日本人社員に教育することで、さらにコミュニケーションがスムーズになるでしょう。

 

労働契約の明示・遵守

面接で労働契約や昇級条件などを確実に明示し、契約通りの労働環境を提供することも離職を防ぐために重要です。外国人労働者は転職へのハードルが低いため、就労後に「そんな話は聞いていなかった」ということになれば、退職につながりやすくなります。

長期で働き続けてもらうためには、外国人労働者との間に信頼関係を築くことが欠かせません。

 

ワークライフバランスへの配慮

外国人は日本人以上にワークバランスを重視しています。外国人労働者の定着のためには、仕事とプライベートのバランスが取りやすい職場づくりが必要とされてます。

特に、女性の外国人労働者は妊娠・出産・育児を経験する方も見受けられるため、産休や育休制度の説明も必要です。自社で長く活躍してもらうためにも、個々の労働者の状況に合わせた配慮を怠らないようにしてください。

 

生活面のサポート

母国を離れて日本で働く外国人労働者は、日本での生活で戸惑うことが多々あります。来日してから間もない時は、食事や買い物などの日常生活に困っていないか、周りの社員が声をかけてあげましょう。

また、外国人労働者の家族の状況に応じたサポートも大切です。1人で母国を離れて就労している場合には、現地の家族に会うための休暇の付与や帰省費用の支給があれば喜ばれるでしょう。

 

キャリアパス支援

外国人労働者が重視するキャリアパスの支援も定着率の向上につながります。「スキルアップしたい」「将来的に帰国予定」「経験を積んで独立したい」など、外国人労働者の希望はさまざまです。

外国人労働者の離職を防ぐためには、企業が個々人に合わせたキャリアパスを明確に提示し、その実現を支援していくことが重要になるでしょう。

 

まとめ

今回は外国人労働者が離職する4つの原因と、外国人労働者が定着するための7つのポイントをお伝えしました。

外国人労働者が安心して長く働ける職場づくりは、企業と外国人労働者の双方にとって大きなメリットがあります。そのためには労働者が抱える問題を早めに発見して、解消することが重要です。問題の早期発見には、定期的なアンケートや面談が効果的です。

弊社では外国人の採用から就労後のサポートまで行っておりますので、お困りの際はぜひ、下記よりお問い合わせください。

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