近年、人材不足が深刻化する地方において、外国人材の採用は有効な手段の一つとして注目されています。
しかし、外国人採用が初めての地方企業にとっては未知の領域。「国内の求人で人が集まらないのに、外国人材を獲得できるのだろうか」と不安を抱える事業者の方も多いのではないでしょうか。
そこで本コラムでは、地方企業が外国人材を獲得するための準備として4つのポイントを解説します。
①採用したい外国人材を明確化
②魅力的な求人条件を設定する
③充実した生活環境を提供する
④企業・地域の魅力を積極的に発信
日本人労働者の採用が難しい地域・職種でも、日本で働きたいと希望する外国人材はたくさんいます!
本コラムをご参考いただき、貴社の人材不足解消の一助となれば幸いです。
①採用したい外国人材を明確化
外国人材は、国籍、文化、言語、スキルなど、多様なバックグラウンドを持っています。まずは、自社の業務内容や求める人材像を明確にし、獲得したい外国人材を絞り込みましょう。
そのために必要な3つのステップをお伝えします。
1. 自社の業務内容を洗い出す
自社の業務内容を洗い出すことには、次の2つのメリットがあります。
・外国人材が担当する業務範囲が明確になる
・業務内容に対し十分な理解を得た人材を採用することができる
もし、業務内容が曖昧なまま外国人材を採用すると「思っていた仕事内容と違う」と感じさせることがあり、せっかく採用したにもかかわらず離職に繋がることもあります。業務内容の誤解がモチベーションの低下に繋がらないように、仕事の範囲を明確に伝えてから採用することが大切です。
採用後のミスマッチを防ぎ、人材育成にかかるコストや時間の削減にもなるので、ぜひ実践してみてください。
2. どんな人材が欲しいのかを検討する
単にスキルや経験だけでなく、人柄、価値観、コミュニケーション能力も考慮する必要があります。
業務内容や現在の職場の雰囲気から、欲しい人物像を具体的にしましょう。
例えば、自ら積極的に社員や地域に溶け込む協調性を重視するなど、基準を定めておくと、適性を的確に評価できる面接ができます。
3. 自社の受け入れ体制を整える
国籍、男女、年齢などの属性も検討しましょう。なぜなら、日本では馴染みのない文化や宗教を持つ外国人材もいるためです。
例えば、宗教によってはお祈りの時間の確保や、宗教上の特別な休日への対応が必要になる場合があります。また、社員食堂がある事業者様の場合は、食事制限への配慮について検討が必要です。
採用後のことを考えて、文化や宗教の観点からも、事前の検討と理解が必要となります。
外国人材の国民性については問合せも多く、下記コラムでもご紹介していますので是非ご覧ください。
・採用担当者が理解しておきたい“国民性による認識のギャップ”とは?中国、ベトナム編
https://aglobalharmony.info/kokuminsei-cv/
・採用担当者が理解しておきたい“国民性による認識のギャップ”とは?インドネシア、ミャンマー、ネパール編
https://aglobalharmony.info/kokuminsei-imn/
②魅力的な求人条件を設定する
外国人材にとって、給与や福利厚生は重要な判断材料です。「充実した雇用条件なら地方でも働きたい」と考える、モチベーションの高い人材の獲得に繋げましょう!
1. 給料
日本人と同等の給与体系が望ましい傾向です。賃金の内訳について十分な説明のある企業には、外国人材も安心して就労することができます。面接時に給料の詳細など、説明ができるよう準備を整えていただくことをおすすめします。
2. 昇給、昇進
外国人材の長期的なキャリア形成を支援する体制を整備しましょう。定期的な昇給や昇進制度、研修制度などを設け、能力や実績に応じて適切に評価を行うことが重要です。
3. 諸手当
資格手当、住居手当、家族手当、通勤手当、残業代など、外国人材にとって必要な諸手当を充実させましょう。特に、家賃は外国人材にとって大きな負担となるため、日本人と同等の金額を設定するか、可能であれば社宅を準備しましょう。
③充実した生活環境を提供する
異国で働く外国人材にとって、生活環境は仕事内容と同様に重要です。安心して生活できる環境を提供することで、外国人材の定着率を高めることができます。
次にご紹介する3つのことを実現できると、外国人材から選ばれるポイントになりますのでご検討ください。
1. 住居のサポート
外国人材にとって、住居探しは大きな負担です。生活が安定しないと不安になり、仕事に身が入らなくなる可能性もあります。
もし社宅を用意できるのであれば、外国人材が安心して生活基盤を整えることができる環境だとアピールできます。社宅の準備が難しい場合でも、事前に外国人可の物件をリストアップしたり、不動産会社へ同行したりするなどのサポートを検討しましょう。
また、賃貸契約の際に会社が保証人となる体制があると、外国人材がスムーズに入居でき、仕事にも早く集中できます。会社として外国人材の住居探しを支援する姿勢を示すことは、外国人材に安心感を与える重要な要素となります。
2. 個別ニーズへの対応
近年、単身であれば共同生活よりも一人暮らしを希望する傾向にあり、既婚者であれば家族帯同が想定されます。それぞれのニーズに合わせたサポートが重要です。
一人暮らしのサポート
一人暮らしの環境が用意できる場合は、積極的にPRしてください。部屋数の少ないアパートに数人で同居することは好まれない傾向にあります。プライバシーを守れる一人部屋を提供できる住居の用意が望ましいでしょう。
家族向けのサポート
家族と共に生活する外国人材には、家族手当や広めの住居が理想的です。また、家族全員が安心して生活できる環境を整えるための支援も重要です。
学校や病院などの生活に必要な情報を提供し、安心して新しい生活を始められるようサポートしましょう。
3. 日常生活のサポート
日本語に不慣れな外国人材にとって、日常生活には多くのハードルがあります。
例えば、買い物、病院、学校などの利用です。外国語対応可能なスーパーや買い物代行サービスの紹介、医療機関の情報提供、日本語学校やお子さんの学校の案内など、生活に必要な情報やサポートを提供しましょう。これらは、各自治体に問い合わせると、サポートをしてくれることもあります。
④企業・地域の魅力を積極的に発信
地方企業や地域の魅力を積極的にPRすることで、外国人材の興味を引くことができます。
おすすめは、次の2つのポイントを掲載した外国語でのPRパンフレットを準備し、適切な場面で活用することです。
1. 自社の魅力をPR
企業理念、ビジョン、事業内容、社風、福利厚生などを外国人材向けに分かりやすく説明します。特に、外国人材にとって働きやすい環境であることをアピールすることが重要です。通訳や、翻訳などは弊社にご相談ください。
2. 地域の魅力をPR
自然、文化、歴史、食、生活環境など、地域の魅力も積極的にPRします。外国人材にとって興味深い観光スポットやイベント情報などを紹介するのも良いですね。
例えば、近所の温泉地や、スキー場、神社、地域のお祭りなど、積極的にアピールして、一緒に参加するのもおすすめです。
3. PRパンフレットの活用方法
作成したPRパンフレットは、以下の場面で効果的に活用できます。
採用イベントや説明会:外国人材を対象とした採用イベントや説明会で配布し、企業と地域の魅力を直接伝えます。
面接時:面接に来た外国人材に渡すことで、企業や地域の魅力を具体的に説明し、安心感を与えます。
SNSやウェブサイト:パンフレットのデジタル版をSNSや企業のウェブサイトに掲載し、より広範な外国人材に情報を届けます。
まとめ
地方企業が外国人材を獲得するための準備に必要な、4つのポイントをご紹介しました。
最初の採用はご不安な点も多いと思いますので、もしよろしければ全国の事業者様のサポート経験が豊富な弊社にご相談ください。初回の相談は無料です。
貴社の状況をお伺いした上でどのような人材のマッチングが可能かをご提案し、面接から採用までしっかりサポートをさせていただきます。また、採用後の各種手続きも弊社にお任せください。
ぜひ、下記よりお気軽にお問い合わせください。